「昴」登山学校 2005/06/12 二子山・西岳-中央稜 マルチピッチのレポート
(フォローの立場でのレポートです。)


システム 1トップ3フォロー

メンバー トップ:N保講師 セカンド:ユカリン/トップのビレイ サード:よっちん/フォースのビレイ フォース:チーねえ(前回登攀済み)

1,岩場についたら、正対し速やかにヘルメット装備。他の支度最中も岩に背を向けない。正面からの落石は、致命傷まで至りにくいが、後頭部直撃は致命的である。装備はシットハーネスのギアラックの側面に確保デバイス、HMS、ピトン類。背面ラックに自己確保の装備をセットする。自己確保の具体的なギアは、オートブロック用のスリングとロッキングビナをワンセットとし2組と幅の薄いソウンスリングとロッキングビナをワンセットとし2組。その他にタイブロックなどの自己確保器具などである。登攀に使うクイックドローやフリービナ、ソウンスリング、4mmのダイニーマロープスリング、NP用のディバイスなどはチェストハーネスのギアラックにセットする。忘れてはならないのが、笛とナイフを必ず装備することだ。

2、ロープを捌(さば)く。捌き初めの末端がフォローに来るので4m位はあらかじめ出しておく。捌き終わりの末端をトップに渡す。セカンドはアンザイレン後セルフビレイをとり確保器をハーネスにセットしロープを通して確保体制に入る。インクノットの閉め方は、引き側で長さ調整し、加重し締める。締めたインクノットは必ず、手が届く距離にする。リードが落ちて引っ張られた場合、自己脱出来なくなる。ダブルロープの向きの交叉に注意。サードはアンザイレン後3本目のロープを結ぶ。フォースはサードとアンザイレンする。

3,装着状態を互いに確認後登攀開始。忘れがちだが、この時点でセカンドは、クライミングシューズを履いておくか、突っ掛けておく。足入れ用のループにゴムひもで輪を作りくるぶしに通しておくと落下防止になる。サードはロープの繰り出しを手伝う。

4,リードがビレイポイントに着いて、ビレイ解除、ロープアップ、確保よしの合図(コール、笛、ロープの引き等)でセカンドは登攀開始、ロープがたるんでいたら、登らず、ロープアップのサインを送る。サードは3m位後から(状況による。登攀による落石などが有る場合、安全を確認出来るまで登らない。)登攀する。フォースはロープを送る。

5,セカンドはビレイ点についたら、トップが登る方向を考慮しフリービナを支点構築体に掛けメインロープのインクノットでセルフビレイをとる。回収ギアを一つずつトップに渡し確保に移る。

6,サードも同様だが、立ち位置や、登攀順序を考えたセルフビレイが重要。サードはセルフビレイ後フォースのロープアップ、確保に入る。ロープアップは可能な限り立っている所に置く。セルフビレイのロープにたたむと絡みやすいので、やむを得ない場合以外ベタおきにする。今回のビレーは、HMSビナを支点構築体に掛け、ミュンターヒッチで行った。シングルの場合素早く出来るので良い方法だと感じた。ただし、ミュンターヒッチは単純な故間違えやすい。カラビナとの相対位置関係は最重要。ボディビレイの場合、ビレイロープがビナを縦断するので、ゲートの向きによりロープがはずれる可能性がある。その意味で、オートロッキングビナが良い。

7,登攀中はもとより、テラスで休憩中でも岩に背を向けてはならない。特に先行グループがいると、落石,ギア類の落下、登攀者の墜落に十分に注意する。

8,今回の中央稜は整備が進み、見るからにしっかりしたハンガーが打たれていた。アンカーのボルトもゆるみ防止のパテが塗布されていた。ビレイポイントもハンガーの内側にテープスリング、外側にロープスリングが設置してあり、ハンガーの輪のエッジでの摩擦が考慮されていた。ただ、支点の打ってある位置が低く、加重角度が60°以下のセットが見受けられた。また、ルートの核心3P目のクラックもハンガーが打ってあり、フリー化していた。ルートの取り方や、岩の状態など、ゲレンデとは違う感覚が味わえた。本ちゃんは更にプリミティブらしい。フォースは経験者でないと難しいポジションである。


              2005/06/28 よっちん